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地域包括ケアと地域医療連携

, 二木 立

によって 二木 立
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内容紹介 団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降、医療需要と認知症高齢者のさらなる増加に備え推進される地域包括ケアの展望を問う。前著『安倍政権の医療・社会保障改革』以降2年弱の医療・社会保障制度改革の動向を歴史的な視点から包括的・複眼的・実証的に分析、地域包括ケアと地域医療連携を統一的に検討する。 内容(「BOOK」データベースより) 地域包括ケアで医療・介護費は抑制されるのか?地域医療連携で病床は大幅削減されるのか?最新資料と歴史研究で将来を大胆に予測。地域包括ケア実現の条件を問う。 商品の説明をすべて表示する
以下は、地域包括ケアと地域医療連携に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
医療経済のみならず、社会保障について学び、研究する者ならば知らぬ者はいない、日本を代表する医療経済・政策学者である著者の新刊が出た。本書の第1章は地域包括ケアシステムの行政文書上の出自研究から始まる。現在、多くの現場の関係者が感じている地域包括ケアシステム構築の難しさは、現場での実行段階において発現したのではない。行政文書上の概念を一定程度確立するにも相応の時間とある種の転向ともみられる場面が含まれており、現在の理念型になるまでは、現場の実態を吸収しながら変化を続けてきた。第2章は医療機関の機能分化を内容とする地域医療構想の現在を、2011-2012年の社会保障・税一体改革成案〜大綱期、2013年の社会保障制度改革国民会議報告書公表期と比較しながら、その変化と変わらない軸を示す。その他、第2次安倍政権以降の医療に関する規制改革についても詳細な分析がなされている。医療・社会保障分野の研究は、異常なほどに参入障壁が低い。他の分野で(言葉は悪いが)食い詰めた研究者が、これまで自分が使ってきた「分析ツール」をそのまま医療・社会保障分野に撫でつけて華々しくデビューし、各種メディアの寵児になった後、その不用意な主張のおかしさが気づかれ、「あの頃と状況は一変している」などと言いながら無知な科研費評価者等に不誠実なプレゼンをして食いつないでいく。他方で著者の主張を見ると、1980年代から一貫したものがある。わかりやすい例としては、日本の対GDP比医療費は他の先進国より少ない、医療がその機能を十分に活かせないのは地域における福祉の受け皿の不足が大きな要因(の一つ)であるということである(著者の過去の著書はAmazonで検索するだけで多くが把握可能であるので閲覧をお勧めする)。ただ、実現可能性のないことを言い続けてきたわけではない。荒唐無稽なお花畑論が現実の制度・政策として日の目をみることはないが、現在進められている地域包括ケアなり地域医療連携は、細かい点を措けば、著者が30年も前から進めるべきと主張してきたスケッチそのものといえるように思う。健康増進と医療費削減の実証分析の文献レビューなど、医療経済ど真ん中の内容も本書には含まれている。本書を読まずに行われる医療・介護論は、居酒屋談義の域を出ないと断言してよい。著者は極めて優秀な研究者であり、幸いなことに、わかりやすく物事を人に伝える能力が備わっていた。その主張と著書は、通常両立しない円熟と進化の双方を遂げているように評者には思える。「あとがき」で研究と言論活動を少なくとも85歳まで続けたい旨書かれているが、まずは「85」が「95」になることを期待している。

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