実験医学 2018年7月 Vol.36 No.11 次世代抗体医薬の衝撃〜新たな標的・新たな機序によりいま再び盛り上がる抗体創薬ダウンロード

実験医学 2018年7月 Vol.36 No.11 次世代抗体医薬の衝撃〜新たな標的・新たな機序によりいま再び盛り上がる抗体創薬

, 津本 浩平

によって 津本 浩平
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内容紹介 タンパク質工学の発展により,従来の抗体に「機能」を付加した次世代型の抗体医薬が,いま相次いで認可されています.新薬の開発状況と,次の創薬開発で鍵となる最新の抗体工学を紹介します!【目次】<特集>次世代抗体医薬の衝撃〜新たな標的・新たな機序によりいま再び盛り上がる抗体創薬企画/津本浩平概論―現代の創薬における抗体医薬の位置づけバイスペシフィック抗体の技術開発と医薬品の創製ー特に血友病に対する次世代抗体医薬についてここまできた次世代抗体薬物複合体(ADC)の創製と開発免疫寛容を標的とした抗体医薬によるがん免疫療法糖タンパク質を標的とした革新的がん特異的抗体の開発小型抗体の作製技術親和性ペプチドを用いた部位特異的修飾法による抗体の高機能化技術コンピュータ技術による抗体分子設計標的に抗体が結合できる部位はいくつあるか?ー効率よく新しい機能抗体を探索するためのエピトープ均質化抗体パネル<連載>News & Hot Paper Digestイタコン酸によるマクロファージ免疫代謝制御系の解明非構造生物学の時代ー天然変性状態のままで高親和性複合体を形成細菌から発見されたセルロースの新規な修飾科学の発展には何が必要か?ー科学の科学的分析に基づく提言国際ヒトゲノム会議が13年ぶり日本開催ー高まるデータシェアリングの重要性カレントトピックスコンピューターシミュレーションによる幹細胞状態遷移の予測細胞極性,Patronin,微小管ネットワークによる上皮折りたたみ形成機構活性化CD8+T細胞から放出されるエクソソームはがん間質の間葉系細胞に働きかけ,がんの進行を抑制する2018年 Japan Prize 記念インタビューT細胞・B細胞の発見秘話ー2人の研究者の信念は長い歳月を経て患者のもとにTrend Review名古屋議定書?それは研究者にも何か関係がありますか?クローズアップ実験法細胞周期の可視化と自動追尾Update Review神経回路形成因子LOTUS の挑戦ー神経発生機能と神経再生治療への展開創薬に懸ける~日本発シーズ、咲くや?咲かざるや?難治性そう痒症治療薬ナルフラフィンの創薬物語ー「痒み×オピオイド」の発見が生んだ新薬私の実験動物、やっぱり個性派です!Yをもたない不思議な哺乳類―トゲネズミ見せる、魅せる!研究3DCGアニメーション入門GPCRシグナル,アニメ化の巻―前編Opinionがんゲノム医療の臨床現場と基礎の現場に身を置いてバイオでパズる!バラバラ漢字
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私は長年本試を愛読している免疫学者です。本誌の魅力のひとつは著者の略歴がカラー写真とともに紹介されている点。特集は抗体研究の新分野を取り上げており、中でも大阪大学永田諭志教授の「標的に抗体が結合できる部位はいくつあるか?p1867」は最新のエピトープ均質化抗体の紹介もさることながら、抗体のエピトープに対する著者の長年の抗体研究からの考察がじっくりと読ませる。特に以下の一節は白眉。「タンパク質抗原は水溶液中で単独で存在する場合、表面の残基が周りの水分子と相互作用している。この抗原に抗体が近づいていくと、その部分に存在する水分子を押しのけ、水との相互作用を失った抗原分子の構造は多かれ少なかれ歪む。そこに抗体が結合するわけである。このようにエピトープの構造はもともと動的なものであるため、最終的な抗原抗体複合物の解析で、エピトープ構造が同定されても、厳密な意味では、単独の抗原分子にはそのエピトープ構造が存在しないかもしれない」。このことは生体内(特に脂質に富む中枢神経などでは)での抗原抗体反応が試験管内のそれを必ずしも再現しないことが語られており、抗原抗体反応の本質にせまるものである。他に特集では以下のような話題を紹介。パネル血友病Aに対するバイスペシフィック抗体(左右の抗原結合部位で異なる抗原を認識する)エミシズマブp1823、PD-1阻害療法の発見から現況までp1836(治療効果の確認されていない免疫療法が便乗して宣伝されたこと、PD-1欠損マウスの自己免疫疾患の自然発症、がん細胞に対する免疫応答は一種の自己免疫と感がることが可能、がん細胞におけるPD-1リガンドの発現が生命予後と逆相関9、糖タンパクのポドプラニンp1841(リンパ管や癌細胞に発現、製薬会社は正常組織に反応する抗体は副作用が懸念されるので医薬品としての開発に繋がらない“死の谷”)、小型抗体p1849(scFV, ラクダや軟骨魚由来の重鎖抗体、nanobodyの優れた図、小型抗体はFcRnを解したリサイクリングがなく、また糸球体濾過で消失するので半減期は1日に満たない)。特集以外で興味深い記事は以下。T細胞を発見したJacques MillerとB細胞を発見したMax D. Cooperの対談p1898、細胞周期を可視化する蛍光プローブFucci技術p1913、神経回路形成因子LOTUSp1922(多発性硬化症の脳脊髄液で低下)、Y染色体をもたないトゲネズミp1938(日本の固有種で3種が存在、オキナワトゲネズミは2008年に再発見)。

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